Scapegoat

生け贄の山羊


緊急停止した原子炉の中には、
地震の直後まで核反応を起こしていた超高温を放つ核燃料棒がある。


「ここで注水を止めれば、日本は終わる」


日本人どころか人類の運命が、
たったひとりの中間管理職の双肩にのしかかる。


官邸や東電上層部は、モニターの向こうの安全な場所で
好き勝手にデタラメなことを言っている。


少なくとも当時の原子炉の状況を一番わかっていて
取るべき行動を理解できていたのは
首相でもデタラメでも保安院でも
東電本部の奴らでもなくヨシダ所長だった。


燃料棒挿入直後の核燃料が最も熱い時に
もし冷却を中断していたら、
チェルノブイリのように原子炉が吹き飛んでいたかもしれない。


少なくとも今の状況よりも事態は更に深刻になっていた事は、
疑いようの無い事実である。


ヨシダ所長が上からの命令を無視して、
自分が正しいと思う判断を択んでくれたおかげで
日本が、いや世界が救われたのかもしれないのだ。


それなのに「俺様の命令に従わないのはケシカラン」と
「間違った指示」を出したヤツが
偉そうに上からモノを言う。


ヨシダ所長は、今も現場の最前線に居て、
毎日放射能に被曝しながら現場に指示を出している。


首相もデタラメも保安院も東電本部の奴らも役人も
誰一人として福島第一原子力発電所の
事故現場の最前線には立ったコトが無い。


ヨシダ所長は、今も現場の最前線に居て、
毎日放射能に被曝しながら
必死に事態を収束させようと現場に指示を出している。




注水が継続されたから最悪の事態を免れた。
そして、
誰かが最悪の事態を招いたかもしれない「注水中断の指示をした」という事実は消え無い。






「処分すべきはヨシダ所長ではなく、半端な東電の上層部」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110526/dst11052622390039-n1.htm


「ヨシダに任せろ」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110526/dst11052615450022-n2.htm


「オマエは端から信用されてもいないしアテにもされてない」
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_cao__20110526_5/story/110526jijiX372/


「集中廃棄物処理施設から高濃度汚染水が漏れた？」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110526/dst11052612280013-n1.htm


「地下通路には漏れたけど地下水には漏れてないよ」
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_nuclear_power_plant_2__20110526_131/story/mainichi_20110527k0000m040110000c/


地震でソコラじゅうヒビワレだらけだから漏れないワケない。
地下通路はもともと水を溜める設計じゃないしね。
そんなコトはオレでも理解出来るわ。