2011年12月24日土曜日

未来の世代は、私たちに聞くと思います 「あの時、お前は何をしていた?」 と





原子力発電所は都会にはない

事故を起こした福島第一原子力発電所は東京電力の原子力発電所だ

東京電力は東京湾に火力発電所を山ほど建設している
東京電力は火力発電所は東京湾に沢山建設した。
何故なら使用する地域の近くで発電した方が効率が良いから。

でもその東京電力は、原子力発電所だけは自分達の近くには建てない
今事故を起こしている福島第一原子力発電所も
福島第二原子力発電所も、
世界最大の原子力発電所である柏崎刈羽原子力発電所も
全て東京から遠く遠く離れた過疎地で発電して
長い長い送電線を引っ張って電気を送るという非効率的なことをしている。

何故そんなことをするのか

原子力発電所というのは危険過ぎて都会ではその危険を負えないから

だから過疎地に原子力発電所を建てて、
電気だけを都会に送るということを続けてきた

原子力を進めている人達自身が、原子力が危険だということを承知の上で、
危険だけを過疎地に押し付けて原子力発電は続けられてきた

原子力発電所が安全だというなら東京湾に建てればいい

でも、それはできない

何故ならば、とてつもない危険を抱えているから

そして、原子力発電所は運転し続ける限り被爆労働者を生み出す。

点検整備で被爆する底辺の労働者無くしては運転出来ない。

周辺住民を被爆させ、労働者を被爆させ、

多くのヒトの命の犠牲の上で原発の運転は続けられている

そしてさらに最悪なのは、

原発は稼動させると猛毒の放射性廃棄物(核のゴミ)を大量に生み出す。 


放射性廃棄物は人類の技術ではとうてい処理出来ない

人類には無毒化する術がないのだ

核のゴミは、処理することも出来ずに原発の中に溜め込まれ
福島第一原子力発電所の事故では
それらのどうすることも出来ず溜め込まれていた使用済み核燃料が暴走し爆発した。

生み出した毒を無毒化する術が無い。

暴走した核を止める術が無い。

 つまり、

人類には原子力を扱う資格が無い

ということなのだ。


それらは全てがまぎれもない事実


日本という国、その周りに電力会社という巨大な企業が加わり
そして原子力産業、その周りに土建屋さんが加わる
そこで働いている労働者、労働組合が原子力の旗を振る
さらにはマスコミも一緒になって原子力の旗を振る


田舎の自然豊かな小さな町
みんな漁業や農業をやって自然に寄り添うように生きてきている

東京一極集中のようなかたちにして富を集めて、
過疎地はみんな貧乏にさせられて、
人口はどんどん減って若い人はいなくなる

そういう国づくりのもとでは、
お金にしかすがれないという人達が次々と作られてしまった

貧しい町が「どうやって自分たちの町を維持していこうか」と考えたときに、
「やっぱりお金がほしい」と思った人たち
原子力発電所を誘致すれば何十億円何百億円のお金が来る
それで自分たちの町興しをしようと思った人がいる

その人達を責めることはできない

原発を誘致することで、町全体が2分されてしまって
町の人々が、お互いにいがみ合ってしか生きられないというような状況に
追い込まれてしまっている


国と電力会社は、原子力発電をやめてしまうと
電気が足りなくなるぞという脅しをかけている

でもそれは嘘なのです。

電力会社に取り込まれているマスコミは
ソレをちゃんと報道しない

日本には火力発電所と水力発電所が膨大にあって、
それらをきちんと能力通り動かすことができるのであれば、
いついかなる時でも原子力発電所は一つも必要ありません。


原子力発電所をつかまされてしまった地域の人たちは
原子力発電所に寄生をするように生きている人たちもいる

今原子力をやめさせられてしまっては
自分たちの仕事が無くなってしまうから困る

そういう不安をかかえている人も多い

でも、やらなければいけない

原子力発電は即刻止める。

そのために困る人達が必ず居る
そういう人達を支えて原子力から抜けだしていく

そういうことを本当は政治がやらなければいけない

なのに、今の日本の政治というのは
如何にして自分たちの責任を逃れるかということしか目が向いていない
なんとも愚かな人たちが今の政治を動かしている


自分のできることをやろう

自分の命って1回しか生きられない。時間を逆戻りできない
1回の命を生きるしかないとすれば、自分がやりたいことをやる

時がたって、未来の世代は、私たちに聞くと思います

「あの時、お前は何をしていた?」


私は
「自分のできることはやった」
と言いたい


今、「自分がどう生きているか」
ということが、問われている


あなたは今、
ヒトトシテ何をし、どう生きますか?



京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生



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